第94話「叛逆は英雄の特権」

帝国軍に保護されたラインハルトは、ミッターマイヤーにロイエンタール討伐の勅命を下した。必死に友の助命を嘆願するミッターマイヤーであったが、ラインハルトの意思は固い。皇帝の手を汚さぬために、彼は無二の親友を討つという苦渋の選択をせざるを得なかった。彼は銃を手にラングのもとに向かうが、銃口を上げた瞬間にケスラーによって諭される。その頃再出仕したヒルダが、生前のルッツが残した報告書をラインハルトに提示していた。

 

ジョアン・レベロ        レベロ.jpg

声・・・家弓家正(GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊の人形使い、風の谷のナウシカのクワトロなど)

 

物語開始時の同盟最高評議会議員の一人で、財務委員長。シドニー・シトレとは幼馴染で、共に憎まれ口を叩き合う仲。ビュコックとも交流があった。
戦火の拡大に伴う財政的負担の増大や同盟の国力低下を憂慮しており、帝国領侵攻作戦の可否を問う評議では、ホアン・ルイ及びトリューニヒトと共に出兵に反対する(ただしホアンと彼は本心からだが、トリューニヒトは自らの打算のため)。トリューニヒト政権成立後は在野の政治家となり、ラグナロック作戦により同盟が帝国に敗北した後は、トリューニヒトの後任として最高評議会議長となる。
同盟の腐敗に心を痛めているが、若い頃は彼もその腐敗の誘惑に身を任せていた。だが決して悪人ではなく、相応の政治能力もあり、ヤンと協力すれば最高の組み合わせであろうと言われていたが、実現することはなかった。
敗戦前においては有能で良心的な政治家であったが、敗戦後という混乱期を乗り切っていくタイプの人物ではなかったとされ、同盟の存続のみに固執する言動をとり、視野の狭さを露呈する。結果として帝国弁務官のレンネンカンプの干渉に抗しきれず、自分に似合わない権謀に手を染めてしまった。彼が以前より、ヤンはルドルフのようになってしまうのではないか、という強迫観念を有していたこと、オリベイラを始めとする同盟の政治家達が嫌っているヤンの排除に積極的に進言したことも原因になった(明確に反対した政治家はホアン・ルイのみ)。平和な時代であれば、その能力を十分に発揮できた平時の人材であるとされる。レンネンカンプ誘拐後、一気に心身とも憔悴しきった様子が描写されているが、後述の通り、最期においてはその様子を一切見せなかった。
最期は第2次ラグナロク作戦の際、自己保身を図ったロックウェルら軍部に射殺された。自分が歴史上の悪役になった、と自覚しており、己の最期もヤンを謀殺しようとした報い、と自業自得として受け入れ、その態度にロックウェルたちは圧倒されていた。ヤンはレベロの謀殺という手段を受け入れずに叛旗を翻したが、レベロの行動が私利私欲でなく、あくまで同盟存続のための行動であった、とそのような立場に追い込まれたことに対しては同情していた。