歯髄を再生し、象牙質を再生させる治療法の開発

こんにちは。横田です。

 

世の中から見れば小さいニュースですが、歯科医からみると大きなニュースを見つけました。

http://www.news-medical.net/news/20170109/Researchers-discover-new-natural-tooth-repair-method-using-Alzheimers-drug.aspx

ロンドン大学キングスカレッジのポール・シャープ教授が歯髄を再生し、
象牙質を再生させる治療法を開発したと発表しました。教授らの方法により
外傷や感染により露髄した歯髄中の幹細胞の活性化し、レジンなどの
充填物を用いずに象牙質窩洞を再生させることができます。

歯髄肝細胞の再生にはGSK-3阻害剤であるTideglusibを用います。
グリコーゲン合成酵素キナーゼ(GSK-3)の過剰発現はタウタンパク質の
過剰リン酸化をもたらし、アルツハイマー病などの神経変性疾患を引き
起こします。GSK-3阻害剤は神経の変性を防ぐため、歯髄幹細胞にも
よい影響を与えます。

実際の手順としては象牙質窩洞にTideglusibを含ませた生分解性
コラーゲンスポンジを充填します。スポンジは新しい象牙質に置き換わり、
完全で自然な置換が観察されました。

 

実用化すると面白いですね。